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骨の記憶 著:楡 周平 

久々のアップです。
隔週で図書館に行っていまして、ほぼ読み尽くした楡氏のコーナーにふと足を運んでみると、また新しい本が置いてあったので、さっそく読んでみることにしました。

戦後の東北で、ある貧農の少年が、暗い過去を背負って上京し、運命に翻弄されながら時代の流れに乗って成り上がっていく生き様をリアリティーあふれる表現で描かれた物語です。



(あらすじ)
岩手県美桑町の旧屋敷に住む曽我清枝は、癌に冒された夫が最期を迎えるまで懸命に尽くそうとしていた。そんなある日、清枝の家に宅配が送られてきた。箱を開けてみると、驚くことに「人の頭蓋骨」が入っていた。清枝は同封されていた手紙を恐る恐る開き読んでみた。そこには、なんと同梱された骨は清枝が幼いときに行方不明になった父の物だと書かれていた。そして、さらに驚くことに、父は殺され、その犯人は清枝の夫だということが記されていた。

美桑町に住む貧農の息子 長沢一郎は、町一の金持ち曽我家の息子 弘明と友達で、いつもつるんでいた。しかし、一郎は薄々気づいていたが、弘明から蔑む目線をいつも感じていた。あるとき、二人は近くの遊び場まで近道を作るため裏山にトンネルを掘り始め、数メートル進んだある日、学校の先生に見つかってしまった。先生は危ないからと二人を外に出すため穴に入り、二人を出し終えたところで事故が起きてしまった。穴が崩れ先生が生き埋めになったのだ。二人は必死になって助け出そうとしたが、間に合わず先生は息絶えてしまった。一郎は慌てふためくが、明弘は冷静にすぐ次の行動に移す。先生をきれいに埋め、何事もなかったかのように振る舞ったのだ。そして、一郎にもそれを強要し、共犯且つ主犯を一郎かの如く仕立て上げられてしまった。万一ことが明るみになっても、貧農の息子の言うことより明弘の言うことの方が信用されるという算段があったからだ。ところで、この先生そこが清枝の父であった。曽我家は、資金難になった清枝の家を援助し、清枝を大学まで面倒見てやったのだ。そして、なんと、明弘は何食わぬ顔で清枝を自分の妻にしたのだ。清枝は、援助されてきた恩があるため拒むことができず、なかば言いなりの形で受けいれた。

一郎は、その後、集団就職のため上京し、中華料理屋に就いた。最初こそ言葉の訛りなどでなじめなかったものの、面倒見の良い兄貴分に良くしてもらい、なんとかやっていた。ところが、その兄貴分が店の金を横領していたことがばれ、自分にも疑いの目で店主に見られるようになった。別の兄貴の助言もあり、一度帰郷して再起することを決め、故郷へ戻ることを決めた。そんな前の晩、クビになった兄貴がひょっこり現れ、自分のアパートへ転がり込んできた。一郎はこのままずるずる引きずることを恐れ、兄貴が寝ているうちに飛び出してきた。そのとき、一郎はなんと自分と兄貴の荷物を間違えてもってきてしまったのだ。その中には、兄貴の全財産が入っており、土地の権利書までもってきてしまった。一郎は慌て戻り兄貴に謝ろうとした。ところが、天の悪戯かアパートは全焼、兄貴は焼死してしまった。そのとき、一郎に悪魔が囁いた。一郎が焼死したことにし、兄貴 松木幸介として生きていくことに決めたのだ。

松木になってから、すべてがうまくいった。手に入れた土地を売って運送事業を興し成功させ、政治家と縁を持つようになってから、だるま式に資産が増えていった。が、一つだけ手に入れることの出来ないものがあった。それは生涯をともにする妻だ。いや、一時のみ幸せだった時期があった。が、病死にあい絶望の縁に立たされた。この点だけは天は望みをかなえてはくれなかった。最期の娶った妻は、一目惚れでいっしょになったものの、やはり幸せは掴めなかった。逆に、妻のしたたかな計らいを知り憎しみが芽生えた。晩年は復讐のための人生になってしまった。そして、少年期の怨念まで膨らみ、明弘にその復讐が飛び火した。



自分を捨て他人となった一郎の成り上がり人生、清枝の騙され続けた人生、一郎に見捨てられ残された家族の人生、いろいろな人生が凝縮された物語です。また、さすが楡氏と思うリアルの表現が、情景を鮮明に思い描かせてくれます。興味のある方、ぜひ読んでみてください。

骨の記憶骨の記憶
(2009/02)
楡 周平

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