ザ・リコール 著:志摩 峻

堅苦しいかもしれませんが、私は、社会問題と直面する本が好きでよく読みます。
といっても、あくまで小説でなければなりませんが。事実の評論ではなく、人の心理や駆け引き、情などがなくては面白くありません。

今回取り上げる『ザ・リコール』は、その面白さを存分に味わえる小説だと思います。
ぜひ、一度読まれてはいかがでしょうか。



舞台は、エンジントラブルを起こした車『イーグル』の交通事故から始まる。
相手の死亡に、運転手だった友田は呆然とし、友人であり損保会社へ勤めている黒岩へすがる思いで連絡する。

黒岩は、親身に友田の話を聞くも、事故車が五菱自動車と聞くと、少し警戒し距離を置こうとする。なぜなら、五菱自動車は勤務する損保会社の主要取引先だったからだ。

黒岩の提案により、友田はホームページを開設し、イーグルの欠陥について情報収集を開始する。すると、比較的早く4件の情報が募った。

一方、五菱自動車も、エンジントラブルに勘づくも、対応が後手後手となっており、さらに臭いものには蓋をしろと言わんばかりに、隠蔽工作が秘密裏に行なわれていく。また、友田の動きも早々とキャッチし、ある筋から紹介された弁護士へ、被害者潰しを依頼する。

 世に言う、リコール隠しだ。

事故に遭ったユーザーや被害者は、巨大メーカー、大手損保、そして暴力団に挟まれ、無惨にも潰されていく。

黒岩はというと、自身気になるところがあり、内々に調査をしていたところ、五菱自動車にリコール隠しの疑いがあることを薄々感じ始めた。さらに、そのリコール隠しの一端を自社が加担していることを知る。

会社側は、黒岩は異端児とし、必然的に海外へ体よく追いやろうとするが、黒岩は、内部告発という形で退職することになる。

無職となった黒岩は、就職活動を開始するが、なかなか引き手がない。会社としては、内部告発者は、裏切り者ととるようだ。ところが、そこへ思いもよらないところからオファーがかかった。

 そう、五菱自動車からだ。



ここから、さらに面白い展開へと続きますが、それは読んでのお楽しみ。

ザ・リコールザ・リコール
(2006/09/29)
志摩 峻

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tag : リコール 志摩 三菱自動車 損保 エンジントラブル 内部告発

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