銀行仕置人 著:池井戸 潤

2回連続で池井戸氏の作品です。今回も銀行が舞台で、自分の利益のために部下に不正取り引きをさせ、それが公になったとき、その部下へ責任を押し付ける。そして、その部下自身で自分の地位と引き換えに上司を正す。よくあるパターンのはなしですが、元バンカーだった池井戸さんの作品のため、リアリティにー溢れ、展開が大変おもしろいです。
正義を貫く主人公に感動するとともに、悪魔のささやきに対して必死に拒む姿を応援したくなります。



(あらずじ)
関東シティ銀行に勤める黒部は、取引先の東京デジタル通信へ500億の融資を行なう。しかし、黒部はこれには反対の立場を取っていたが、上司の意向により積極的に融資をするよう稟議を申請した。これが、事の発端の全てだった。東京デジタル通信は、この金を子会社横浜ワイヤレスへ振り向けた。しかし、突如この子会社が破綻し、結果銀行に巨額の損失が降り掛かった。その責任を背負わされた黒部は、閑散職へ追いやられてしまう。
このときから黒部の上司への復讐と腐りきった銀行を正すための戦いが始まったのだ。
人事部付けとなった黒部だが、実は一つの光明が差していた。そこの部長もまた、黒部がはめられたことに気づいており、腐った銀行を何とかしたいと考えていた。二人はあの手この手を使い、はめた上司の外堀を埋めていき、そして決定的な事実を掴む。しかし、証拠としては弱く、どうしたものかと思案している矢先きに黒部が何者かに襲われた。警告を受けたのだ。そこから、話が急展開し、殺人事件にまで発展する。



最終的にはハッピーエンドで終わるが、最後に黒部に悪魔のささやきがある。そのとき、人間どう行動できるか、判断できるかが大きな分かれ目で、いざその立場になってみた時、自分は本当に正義を貫けるのかなかなか難しいと思う。みなさんは、いかがでしょうか。是非この本を読んでいただき、そのときの判断を自分なりに考えてみてはいかがでしょうか。


銀行仕置人銀行仕置人
(2005/02/16)
池井戸 潤

商品詳細を見る

ブログランキングに参加しています。
みなさんの応援が継続の力となります。1クリック応援よろしくお願いします!

 にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ 

theme : オススメの本の紹介
genre : 本・雑誌

不祥事 著:池井戸 潤

著者 池井戸氏は銀行入行後独立した方で、銀行にまつわる著書がほとんどです。また、その大半を銀行特有の体質や不祥事を題材にしたもので、銀行の裏の一面を垣間みるには手っ取り早い本です。

今回ご紹介する本も、まさにその類いのもので、ずばり「不祥事」です。経済小説の多くは、難しい金融用語が多々登場しますが、この本はそのようなものは一切ありません。経済物初心の方には打って付けです。逆に経済小説がお好きな方には、物足りなさを感じるかもしれません。しかし、この本には銀行体質の暴露だけでなく、主人公である花咲舞の正義をまざまざと見せつけられ、普段会社勤めで難しい組織社会の狭間に悩んでいる方を、心身ともにすっきりさせることができるのではと思いました。
構成は、短編集的なものになっているので、ちょっと空いた時間にという方にも十分読んでいただけるものです。



(さわり)
事務部に転勤になった相馬とその部下花咲が、銀行組織を改善すべく、各支店、営業所を臨店指導をしていく中で起きる問題を小説にしたものです。
銀行員の中には、間違いなくエリートと呼ばれる人たちがおり、自分の出世のためであればどんなことでもいとも簡単にやってのけてしまう。いじめによる潰し、責任転嫁、貶め。ありとあらゆることを出世、保身のためにする。そこに、お客様優位などない。
そやつらを女である花咲が一刀両断する。あつい情熱と強い信念を持って。まさに、爽快である。



銀行員の方、気を悪くしないでください。世の中には、そのような方もいると言うことで書かれた本だと思っています。

不祥事 (講談社文庫)不祥事 (講談社文庫)
(2007/08/11)
池井戸 潤

商品詳細を見る

ブログランキングに参加しています。
みなさんの応援が継続の力となります。1クリック応援よろしくお願いします!

 にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ 

theme : オススメの本の紹介
genre : 本・雑誌

株価暴落 著:池井戸 潤

2年前に株式投資を始めた関係で、金融・経済小説をよく読みます。
そこで、最近読んだ『株価暴落』について、ご紹介します。
銀行と企業との融資を題材にした、なかなか読み応えのある本でした。



場面は、企業テロ勃発から始まる。
再建中の一風堂(大型スーパー)売り場で、爆破事件が発生し、当然のことながら株価が暴落。

オーナー企業である一風堂は、トップに『風間 耕造』というカリスマが君臨し、安売り、店舗拡大で大企業へとのし上がった企業。どこかのスーパーのよう。

その一風堂がバブルの煽りを受けて、収益が悪化し、メインバンクである白水銀行が大規模支援を決めた矢先の事件となった。

風間はメインバンクに対し、至極当たり前のように緊急追加融資を要請。しかし、白水銀行に取っては、手持ちである一風堂株が暴落し、また再建がままならない企業への更なる融資は、リスクが大きく早々に結論が出るはずがない。

そんな最中、白水銀行審査部の板東は、銀行と一風堂との過去の不正な取引、一風堂事業展開のウラを知り、融資への否定的な考えが決定的に。

しかし、一見銀行のためと融資を押し進める二戸が、板東の前に立ちはだかり、窮地へと追いやられていく。



シナリオは、警察による爆破事件の追跡と支援のための融資検討で展開されるが、やはり、この本の醍醐味は、風間、二戸、板東の融資を巡る駆け引きだと思います。

一風堂の再建に立ち上がった財務部長である友部を解任し、銀行の融資は当たり前と考え、再建努力もしない風間と、風間と癒着し私利私欲の為に融資を取り纏めようとする二戸、銀行の行く末を見通せる板東の駆け引きは、なかなか読み応えがあります。

しかし、最後にある犯人の犯行動機は、ちょっと納得がいかないなぁ。

株価暴落株価暴落
(2004/03/26)
池井戸 潤

商品詳細を見る

ブログランキングに参加しています。
1クリックお願いします。

 にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ 

theme : オススメの本の紹介
genre : 本・雑誌

tag : 株価暴落 池井戸 与信判断 融資 経済小説

FC2カウンター
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

08月 | 2008年09月 | 10月
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -


プロフィール

Author:本大好き人間

カテゴリー
リンク
こどもの本
Blogで紹介!
通信販売
By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ